ケガと応急処置のお話し

2012/08/28

いよいよ新学期。
秋の運動会やスポーツ大会に向けて練習に熱が入るこの時期、
ケガをする児童生徒も多いのではないでしょうか?
9月9日は救急の日ということもありますので、今回は
「ケガと応急処置」をテーマに情報を集めてみました。

日本スポーツ振興センターの災害給付対象となった事故は
小学校で10月、中学校では9月と2学期に集中して発生しています。
その中でも特に多いのが捻挫で、擦り傷、打撲、骨折の順となっています。

捻挫、突き指、打撲などの軽いケガをした際の応急処置方法として
RICE処置(・Rest/安静・Ice/冷却・Compression/圧迫・Elevation/高拳)
が有名ですが、間違った処置をしてしまう事も多く、中でも冷却処置は
よく勘違いされがちなようです。
冷却の目的は、神経の活動を鈍くさせ痛みを軽減させることと、
ケガによる損傷の範囲をできる限り小さくし回復を早めることなので
氷のうや氷水を入れたバケツを使い、患部を15~20分かけて
感覚がなくなるくらいしっかり深部まで冷やすことが重要です。
冷感湿布やコールドスプレーの使用は、軽度のケガや痛みの緩和には
効果的ですが、皮膚の表面を冷やすだけで患部の中まで冷やすことは
できないそうです。
また、コールドスプレーは瞬間的に-20℃程度まで温度が下がってしまい
凍傷になってしまう危険もあるので使用の際は注意が必要とのことです。
応急処置をしても痛みや腫れがなかなか引かない時は骨折などの可能性も
あるので、異常を感じたらすぐに病院へ行くことを心がけたいですね。

さらに大きなダメージを受け、反応がない、呼吸停止、心臓停止などの
症状が確認された場合には、一時救命処置(心臓マッサージ、人工呼吸、
AEDによる除細動)を行うことがとても重要です。
心肺停止で倒れ救急車で運ばれた患者のうち、一時救命処置を受けた人は、
処置を受けなかった人に比べて倍以上の生存率になるというデータも
ありますので、もしもの時のために正しい一時救命の知識を備えておきたい
ものです。

リンク

国立スポーツ科学センター ~なぜアイシングするのか?~

国立スポーツ科学センター ~学校の管理下の災害~

東京消防庁 ~身に着けよう 応急手当~

公益社団法人 日本整形外科学会 ~スポーツ外傷の応急処置~