以前から話題になっているセアカゴケグモ。
大阪では少女が咬まれる被害にあったり、最近では初めて東京で発見されたりと、
ニュースで見聞きすることが増えましたね。
そもそもセアカゴケグモとは、本来オーストラリアや東南アジアなどの
熱帯、亜熱帯地域に生息する毒グモです。
日本では1995(平成7)年11月に大阪府で初めて発見されて以来、
各地で発見され、環境省のまとめでは、現在35自治体で確認されていています。
従来は暖かくなる4~10月にかけて多くなりますが、近年では10月以降も被害報告や、
発見報告件数が相次いでいるので、まだまだこれからも注意が必要です。
セアカゴケグモの特徴として、メスの体長は約0.7~1cm、
全体的に黒色で、背中に目立った赤色の帯状の模様があります。
それに対してオスの体長は約3~5mmで、
腹部は細く、背中に白い斑紋があり、その両側に黒紋が2列に並んでいます。
毒をもっているのはメスのみで、オスは無害だそうです。
セアカゴケグモ自身に攻撃性はなく、
驚かされると死んだふりをするなどおとなしい性質なので、
素手で捕まえようとしない限り、咬まれることはほとんどないそうです。
セアカゴケグモの毒は神経毒で、咬まれると激痛を伴いますが、
死亡することは非常に稀だそうです。
毒の主な症状は痛みですが、他に発汗、発熱、発疹が起こる場合があります。
全身症状を示す人はごく稀ですが、その多くは咬まれて3~4時間後に、
吐き気、嘔吐、めまい、頭痛、高血圧、呼吸困難、排尿困難、全身の関節痛などの
全身症状を示すと報告されています。
特に乳幼児は症状の進行が早く、重症化しやすいとされていますので注意が必要です。
咬まれてしまった場合は温水や石けん水で洗い落して、
できるだけ早く、近くの医療機関を受診してください。
ただし、しびれや痛みが全身に広がった時には救急車を利用しましょう。
もしセアカゴケグモを発見した場合は、素手で捕まえたり、
さわらないように気をつけてください。
駆除するには家庭用殺虫剤(ピレスロイド系)を用いるほか、熱湯をかける、
靴で踏みつぶす等の物理的な方法でも構いません。
一匹見つかれば周囲にも潜んでいる可能性があるので、
よく確認するなど注意しましょう。
リンク
セアカゴケグモとハイイロゴケグモ|東京都福祉保健局
毒グモ(セアカゴケグモ)について|愛知県衛生研究所
セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモにご注意ください。|環境省