「セアカゴケグモ」

2014/10/02


以前から話題になっているセアカゴケグモ。

大阪では少女が咬まれる被害にあったり、最近では初めて東京で発見されたりと、

ニュースで見聞きすることが増えましたね。

そもそもセアカゴケグモとは、本来オーストラリアや東南アジアなどの

熱帯、亜熱帯地域に生息する毒グモです。

日本では1995(平成7)年11月に大阪府で初めて発見されて以来、

各地で発見され、環境省のまとめでは、現在35自治体で確認されていています。

従来は暖かくなる4~10月にかけて多くなりますが、近年では10月以降も被害報告や、

発見報告件数が相次いでいるので、まだまだこれからも注意が必要です。

セアカゴケグモの特徴として、メスの体長は約0.7~1cm、

全体的に黒色で、背中に目立った赤色の帯状の模様があります。

それに対してオスの体長は約3~5mmで、

腹部は細く、背中に白い斑紋があり、その両側に黒紋が2列に並んでいます。

毒をもっているのはメスのみで、オスは無害だそうです。

セアカゴケグモ自身に攻撃性はなく、

驚かされると死んだふりをするなどおとなしい性質なので、

素手で捕まえようとしない限り、咬まれることはほとんどないそうです。

セアカゴケグモの毒は神経毒で、咬まれると激痛を伴いますが、

死亡することは非常に稀だそうです。

毒の主な症状は痛みですが、他に発汗、発熱、発疹が起こる場合があります。

全身症状を示す人はごく稀ですが、その多くは咬まれて3~4時間後に、

吐き気、嘔吐、めまい、頭痛、高血圧、呼吸困難、排尿困難、全身の関節痛などの

全身症状を示すと報告されています。

特に乳幼児は症状の進行が早く、重症化しやすいとされていますので注意が必要です。

咬まれてしまった場合は温水や石けん水で洗い落して、

できるだけ早く、近くの医療機関を受診してください。

ただし、しびれや痛みが全身に広がった時には救急車を利用しましょう。

もしセアカゴケグモを発見した場合は、素手で捕まえたり、

さわらないように気をつけてください。

駆除するには家庭用殺虫剤(ピレスロイド系)を用いるほか、熱湯をかける、

靴で踏みつぶす等の物理的な方法でも構いません。

一匹見つかれば周囲にも潜んでいる可能性があるので、

よく確認するなど注意しましょう。

リンク


国立感染症研究所 病原微生物検出情報IASR


特定外来生物の解説:セアカゴケグモ [外来生物法]|環境省


セアカゴケグモとハイイロゴケグモ|東京都福祉保健局

毒グモ(セアカゴケグモ)について|愛知県衛生研究所

セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモにご注意ください。|環境省