「スマホと睡眠」

2014/09/03

今や、子どもたちのまわりはたくさんのデジタル機器であふれています。
携帯ゲーム機やスマートフォンなどは、
小さいときから当たり前のように触っている子も少なくありませんね。
政府統計の調査によると、青少年が所有する携帯電話・スマートフォンのうち、
スマートフォンの占める割合は、小学生では1割台後半、中学生では約5割、
高校生では8割台前半だそうです。


学校でもパソコンやタブレットを使った授業が取り入れられるようになってきた一方で、
心配されているのが、デジタル機器の画面から発せられる「ブルーライト」の悪影響です。
近年では、ブルーライトを軽減するグッズなどもよく聞くようになりましたね。
ではブルーライトとは一体どのようなもので、人体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。


ブルーライトとは太陽光に含まれる光のひとつで、体内リズムを整え、
健康を維持する上で重要な役割を果たしている光です。
パソコンや携帯端末機器、LED照明灯から出るブルーライトも、
紫外線と同様に高いエネルギーを持ち、目の角膜や水晶体に吸収されず、
黄斑部や網膜に直接的に影響を与えるそうです。
網膜が強いブルーライトの刺激を受けると、脳は「朝だ」と判断し、
メラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌が抑制され、覚醒します。
ですから、夜遅くまでブルーライトを浴びる生活は、体内リズムを乱れさせ、
寝付きが悪い、眠りが浅いといった「睡眠の質」を低下させる原因のひとつと考えられます。


とりわけ、スマートフォンは布団の中まで持ち込めてしまうため
睡眠障害につながりやすいとも言われています。
ほんの数分のことだからそれほど影響はないだろうと考えるかもしれないですが、
強力な光線を0.1秒浴びるだけでも体内時計を乱す原因となり、
睡眠に影響を与えることが確かめられたそうです。
テレビやLEDライトと違ってスマートフォンはより顔に近付けて見るので、
それだけ影響も大きいといいます。


ではどうすればいいのでしょうか。
大切なのは寝る前の2時間ほど、ブルーライトを避けること。
よく眠れないという人は、試しに就寝の2時間前になったら、
スマホをいじるのはやめて様子をみると良いでしょう。
また、スマートフォンなどの明るさを1/3程度にすると、
だいぶブルーライトは減るそうです。



リンク


内閣府 平成25年度 青少年のインターネット利用環境実態調査

岐阜薬科大学

良質な睡眠を得るための対策「寝室にスマートフォンを持ち込まない」-日本生活習慣病予防協会-トピックp

健康づくりのための睡眠指針2014

第1回 ブルーライト研究会(2) - NPO法人アンチエイジングネットワーク

"青色光" 健康への影響は?|特集まるごと|NHKニュース おはよう日本