「海外での感染症」

2014/08/19

夏休みもそろそろ終盤。
児童・生徒の中には、
夏休みを利用して海外旅行に行ってきた子どもも多いのではないでしょうか。
法務省のデータによると、ここ5年間の海外旅行者数は、
20代・30代が減少しているのに比べて、
10~19歳の子どもたちが約12万人も増えています。
家族で海外旅行へ行く事が、あまり珍しくなくなってきましたね。


そこで今回は、
海外旅行に行っていた子どもたちが体調不良を訴えていたら、
どのような事に注意すべきか取り上げてみました。


海外旅行から帰ってきて何らかの体調不良を訴える方は、
全旅行者の数十パーセントに及ぶと言われています。
中でも下痢などの胃腸症状、皮膚の異常、咳、そして発熱がよくみられる症状だそうです。
自然に回復することも多いのですが、特殊な感染症による体調不良で、
感染症に対して治療が必要な場合もあります。


感染症には潜伏期間が数日から1週間以上と長いものもあり、
帰国後しばらくしてから具合が悪くなることがあります。


帰国した旅行者にみられる発熱の場合、重大な感染症から生じている可能性があります。
特に、マラリアやデング熱の流行地域から帰国し発熱がみられる場合には、
必ず医療機関にかかってください。
熱帯熱マラリアは急速に悪化することがあります。

<厚生労働省検疫所FORTH|旅行後の発熱>


帰国してからも下痢の症状がおさまらない場合には、
ジアルジア症(ランブル鞭毛虫症)やアメーバ赤痢といった
寄生虫による感染症も考えられます。
放置すると内臓に問題を起こす場合もあるそうなので、
原因をしっかりと調べてもらうことが重要です。

<厚生労働省検疫所 FORTH|止まらない下痢>


皮膚の異常も旅行後によくみられる症状のひとつで、
発熱も同時にみられる場合、全身の感染症をともなっていることが多く、
速やかに医療機関を受診する必要があります。

<厚生労働省検疫所 FORTH|痒い!痛い!皮膚の異常>


医療機関の受診にあたっては、症状に加えて、
旅行先、旅行期間、旅行の目的、旅行中の行動、家畜や動物との接触の有無、
旅行前の予防接種歴などについて必ず伝えましょう。
情報の整理に次のチェックシートも参考にしてみてください。

<厚生労働省検疫所FORTH|病院にかかる前のチェックシート>



リンク

夏休み期間中における海外での感染症予防について|厚生労働省

海外で注意すべき感染症対策 | 首相官邸ホームページ

厚生労働省検疫所FORTH|お役立ち情報|ここに注意!海外渡航にあたって