「成長期のスポーツ障害」

2014/07/24

夏休みといえば、いつもに増して部活動が盛んになる時期。
一生懸命になるのはいいことですが、どんなスポーツも過度にやりすぎると障害の原因になります。
そこで今回は子どもたち特有のスポーツ障害についていくつか調べてみました。


まず、小学校高学年から中学生に多く見られるのがオスグッド病です。
症状としては、膝のお皿の下の骨が徐々に突出してきて痛がり、時には赤く腫れたり熱をもったりします。
休んでいると痛みが無くなりますが、スポーツをはじめると痛みが再発します。
ジャンプ動作・ダッシュ動作などの動きを頻繁にくり返し求められるスポーツ競技
(バスケットボール、バレーボール、サッカーなど)に発症する可能性が高いといわれています。
これは成長痛の一種とも言われ、成長期の骨端軟骨が原因の痛みですので、
成長が終了すると多くは治癒しますが、痛みが出ている時期はスポーツを控えることが大切です。


それとよく似た症状が、ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)です。
膝のお皿付近もしくはお皿の下あたりの靱帯が、
繰り返しのジャンプ動作や太もも部分の筋肉疲労などによって炎症をおこし、
痛みや腫れなどが起こります。
こちらは15才以上の発症が主であり、成長によって治ることはありません。


また、ランニングや練習量が増えると足の脛(すね)の内側あたりに痛みを伴う
シンスプリントという障害も中学〜高校女子を中心に発生します。
押すと痛みが出るのが特徴的で、この状態のまま練習を続けていると
疲労骨折になる可能性があるので注意が必要です。
筋肉が疲労し、柔軟性が低下することによって、
骨を覆っている骨膜が常に引っ張られた状態となって炎症を起こすと考えられています。


これらのスポーツ障害を予防するためには、普段からのストレッチやアイシングなどのケアが大切。
特に膝周辺部のケガには大腿四頭筋と呼ばれる太ももの前の筋肉をストレッチすることが有効です。
また、症状はすべてオーバーユース(使い過ぎ)によるものですので、
スポーツは中止し、障害部分を休息させることが大切です。


リンク

日本整形外科学会 <オスグッド病>

国立スポーツ科学センター 『成長期のスポーツ障害について』

日本臨床整形外科学会 <スポーツ障害>

gooヘルスケア <ジャンパー膝>

西濃予防研究会 <シンスプリントとは?>