今年のデング熱は?

2015/06/24

昨年、日本国内で70年ぶりのデング熱感染が確認されたことはまだ記憶に新しいと思います。
結局、東京を中心に162人もの国内感染者を出しました。

デングウイルスの性質上、昨年デング熱を媒介した蚊が今年も感染源になるということはありません。が、海外での感染者が国内の蚊に刺されることで、新たにデング熱感染が発生する可能性はあります。
現に今年、海外で感染し国内で発症した患者数は5月10日時点で80名に上り、
過去最多のペースとなっています。


そこで、本格的な蚊のシーズンの前にデング熱に関して調べてみました。


デング熱は、3〜7日の潜伏期間の後、突然の発熱や激しい頭痛、関節や筋肉の痛み、発疹などの症状が出ます。
通常2〜7日で熱は下がりますが、まれに重症化して死亡することもあります。
ウイルスには四つの遺伝子型があって、一度感染した型には免疫ができますが、
別の型に感染すると1回目の感染よりも重症化の危険が高くなります。


今のところデング熱に効くワクチンは存在しないので、
まず第一には蚊の発生を防ぐ対策をし、
同時に蚊との接触をできるだけ避けることが大切になってきます。
東京都の推奨する対策を以下に挙げておきます。


•蚊の繁殖を防ぐため、雨水タンクに蓋をしたり、タイヤに溜まった水・ペット用の水・鉢植えの皿の水を放置しない。
•室内の花瓶の水などは最低週1回は交換する。
•戸外に出るときは肌の露出をできるだけ避ける。
•虫よけ剤を適切に使用する。
•蚊が室内に入らないよう戸や窓の開け閉めを減らし網戸やエアコンを使用する。
•渡航の際は設備が整った(網戸の設置や必要な清掃が行われている等)宿泊施設を利用する。


<東京都感染情報センター デング熱>


<デング熱にかからないよう気をつけることは?:リーフレット>


海外でのデング熱流行状況は、厚生労働省検疫所の情報をチェックし、
夏休みなどでの児童・生徒の渡航前の指導にお役立てください。


また、厚生労働省のHPには啓発ポスターもございます。
<厚生労働省 デング熱について>


海外からの渡航者が爆発的に増えている今だからこそ、デング熱などの新しい感染症には気をつけたいものですね。