現代社会と子どもの目のお話し

2012/10/04

10月10日は「目の愛護デー」ですね。
現代社会はパソコンやゲーム、テレビ等の
使用時間が長く、目に負担を掛ける生活になりがちです。
ドライアイ・疲れ目・視力低下など、目のトラブルを
抱えている方も多いのではないでしょうか?

近年、子どもに増えている目のトラブルは
聞きなれないものが多くあります。
例えば、「心因性視覚障害」。
これは、心理的・社会的因子が原因となり
視力・視野・色覚などに異常をもたらす心身症の一つで
心理的に不安定な思春期前期である8才~12才にかけて
発症しやすいとのこと。
主な心理的ストレスの原因としては
家庭内における「両親の不仲」「塾・習い事のプレッシャー」「親の過干渉」
学校内における「転校」「クラス替え」「友人関係」「担任の変更」
などがあるようです。
眼科的な異常はないので必ず良くなるそうですが、
簡単には解決できないことも多く、学校と家庭で連絡を取りながら
長期的に見ていく事が必要です。

他にも、「IT眼症」というものがあります。
耳慣れない言葉ですが、IT機器の不適切な使用によって生じる、
目の病気とその症状の事をいいます。
症状としては、目が重く感じる、物がかすんで見える等で
眼精疲労と同じなのですが、その中でも特にドライアイ。
通常、子どもは1分間に15~20回の瞬きをしますが
ゲームなどに集中しているときは1分間以上しないこともあるそうです。
さらに、長時間同じ姿勢、同じ距離で画面を見る事で
首や目の筋肉に緊張が生じ、身体的緊張につながります。
これが原因となって自律神経の失調まで引き起こす事も
あるようなのでご注意を。

このページで紹介した以外にも
カラーコンタクトや化粧によるトラブル、
アトピー性皮膚炎による眼合併症など
斜視、VDT症候群など様々な症状があります。
子どもは自分で見えにくくなっている事に
気が付かないことが多いようなので、
大人が注意を払う事が大切ですね。

リンク

日本小児心身医学会 ~心身症~

日本眼科医会 ~子どものIT眼症~

日本眼科学会 ~ドライアイ~

日本眼科医会 ~コンタクトレンズと目のお化粧~

慶応義塾大学病院