子どもに多いマイコプラズマ肺炎のお話

2012/11/28

今年はマイコプラズマ肺炎が大流行しています。
一昨年にも大流行しましたが、
今年は、現時点でその数を超える報告があります。
さらに、流行のピークは12月から1月と言われていますので
今後、さらに感染者の増加が心配されます。

マイコプラズマ肺炎は「マイコプラズマ・ニューモニエ」
という細菌の一種に感染する事で発症する感染症。
主な特徴として、
・感染者の80%以上が14歳以下の小児であること。
・一回感染すると免疫ができるが、その免疫も1~2か月でなくなってしまうので
何度でも感染する可能性がある。
・感染期間が2~3週間と長く、潜伏期間でも感染力があるので
潜伏中の感染者が知らないうちに他へ感染させてしまう。
と、いったことがあります。

症状は、比較的軽症の場合が多いそうですが、
かぜとよく似ているので、診断が遅れがちになり
ともすれば症状が長引くことも。
特に、子どもが長期間発症した場合は、免疫力が落ち「合併症」
を引きおこしやすいので注意が必要です。
溶血性貧血、中耳炎、心筋炎、心嚢炎、ギラン・バレー症候群、
スチーブンス・ジョンソン症候群など様々な合併症が報告されていて
最悪の場合は死に至ってしまうケースもあります。

マイコプラズマ肺炎は飛沫感染、接触感染で広がります。
特に、学校、幼稚園などは感染者と長時間すごす可能性が高く、
感染の察知が遅れると集団感染を引き起こすこともあります。
予防方法はインフルエンザなどの感染症と同じで、
手洗い・うがい・マスクが有効なので、日頃からしっかりと予防したいですね。

もし、クラスに発症した子どもがいる場合は、他の子どもにも感染している可能性があるので、
早めに医療機関の診察を受けることが重要なようです。


リンク

国立感染所研究所 ~感染症週報~

横浜市衛生研究所 ~マイコプラズマ肺炎について~

愛知県衛生研究所 ~マイコプラズマ肺炎~