「冬の節電における低温やけど」のお話し

2013/01/18

1月も後半、一年で最も寒い時期ですね。
今年の冬も政府からの節電要請がありました。
数値が指定されているのは北海道の7%のみですが、
その他の地域にも、無理のない範囲での節電を求めています。
節電のために消費電力が少ないこたつやストーブが注目されていますが、
使用方法を間違うと低温やけどを起こしてしまうことがあります。
そこで、今回は「冬の節電における低温やけど」をテーマに
健康情報を集めてみました。

低温やけどは通常のやけどとは違い「暖かい」と感じる
44℃~60℃程度の温度に長時間触れ続けることで受傷するやけどです。
44℃では6~10時間、50℃では3分、60℃では5秒で、
皮膚が損傷を受けると言われています。
主な原因は、湯たんぽやストーブ、ホットカーペットなどの
熱を肌に直接あてる暖房機器の睡眠時の使用ですが、
近年は、パソコンやゲーム、携帯電話などを使用している際、
長時間の使用で熱を持った機器に触れ続けることで
足や手のひらに受傷するケースもあるそうです。

低温やけどの初期症状は、患部が赤みがかり、
小さな水泡ができる程度なので軽いやけどだと思われがちです。
しかし、45℃前後の低い温度のものに長時間あたり続けるため、
肌の深い部分まで損傷し、壊死していることが多いので
低温やけどになったさい、処置が遅れると壊死した箇所を
切除しなければならない事もあるようです。
さらに、間違った薬を使用すると悪化してしまう事もあるので、
少しでも症状のある場合は、自身で判断せず、
すぐに医療機関の診察を受けることが大切とのことです。

その他にも、皮膚に長時間の熱を加えることで
網目状の紅斑ができてしまう刺激温熱性紅斑や、
石油やガスストーブの不完全燃焼が原因でおこる一酸化炭素中毒など
暖房機器の使用が原因となって起こる様々なトラブルがあります。
その原因のほとんどが使用中のうたた寝とのことなので
暖房機器の設定を弱くしたうえでタイマーをセットし、
部屋を閉め切らないなどの対策を心がけることが重要ですね。


リンク

日本形成外科学会~新鮮熱傷~

社団法人相模原市医師会~低温やけど~

経済産業省~節電.go.jp~

NHK健康ホームページ~気をつけて!冬の事故「暖房器具の落とし穴」~