「低身長症のお話し」

2013/04/09

4月となり、新しい年度がはじまりました。
年度初めの発育測定は児童・生徒の楽しみの一つですが、
周囲との身長差に悩んでいる子どもと保護者もいるようです。
そこで今回は、「低身長」について情報を集めてみました。

低身長症とは、
成長曲線の指標で-2SD以下に当てはまる子どものことをいいます。
これは、100人の同学年の子どもを並べた際、
だいたい前3人までが該当しているくらいの比率です。
低身長症の原因は、大きく分けると
1)染色体異常
2)骨や軟骨の異常
3)ホルモン分泌の異常
4)愛情遮断症候群
5)内臓の異常
の5つだそうです。
その中でも1,2は先天的なもの、
3,4,5は後天的なものに分類されています。
先天的な原因の場合は、病院での治療が必要ですが、
後天的な原因の場合は、生活習慣の見直しで改善されることが多いとのこと。
特に(3)のホルモン分泌の異常が原因となっている場合は、
十分な睡眠が得られていない例が多いようです。
(4)の愛情遮断症候群は
保護者からの愛情を感じられないストレスから
成長ホルモンの分泌が減少してしまうという病気で、
身体的発育以外に、知的発育の遅れが見られることもあるようです。
また、(5)のように内臓疾患が原因となっている場合は
低身長の検査で他の大きな病気が発見されることもあり
脳腫瘍が発見された事例もあります。

低身長症の治療は骨の成長が止まってしまう
17歳までしか効果が無く、治療には数年かかります。
まだこれから伸びるなどと考えられ、
受診が遅れてしまう事が多いそうなので
早い時期から治療を受けることが大切ですね。

リンク

沖縄県医師会 ~低身長の対処法~

帝京大学医学部付属医院小児科 ~低身長の治療~

財団法人母子健康協会 ~お子さんが小柄である事が気になったら~

日本小児内分泌学会 ~日本人小児の体格の評価~